物流用語:フリーロケーションとは?

 前回は、WMSを導入して商品それぞれに番号を割り振り、デジタル管理することで管理コスト上昇を抑えるというお話しをしました。多くの倉庫で活用されている技術で、当社もその例に漏れません。今回は「その技術を活用している倉庫では、こんなに良い仕事ができますよ!」というお話しです。

 商品をデジタルで管理するとどのような工夫ができるのかといいますと、まず「ロケーション管理が有機的にやりやすくなる」というものがあります。お客様の中には「フリーロケーションやってます!」という類の倉庫側のアピールを目にされたことがお有りの方がいらっしゃるかもしれません。まさにそれです。
 フリーロケーションとは、倉庫の空いているスペースを有効に活用する手法のことです。例えば、皆様は衣類を入れているタンスを「上着なら上着、下着なら下着」と引き出しを分けて利用される方が大半だと思います。ですが、全ての引き出しを上着だけで100%利用できることは少ないですよね。その空いた隙間に、他の衣類を色やサイズも別々に入れられる技術だと思ってください。

 「管理が大変そう」と思われた方、大正解です。何百何千と商品を管理しなければならない倉庫では、これは大変な労力を要します。そこで活躍するのが商品のデジタル管理です。何色であろうと、どんな大きさであろうと、倉庫スタッフがタブレットで検索する時は番号の割り振りを参照しますので、労力が大きく上がることはありません。また、スタッフの熟練度を底上げしてくれるため管理品質のバラツキも抑えてくれます。

 その上、デジタル管理していれば商品の売れ行きもデータで可視化できます。在庫調達の参考データもリアルタイムにお渡しできますし、通販サイトとデータ連携すれば、注文をいただいた時点で即座に倉庫側でのアクションが可能になります。売れ筋商品を倉庫の出口に近い場所に保管して、出荷をスムーズにすることもできます。有機的に商品を保管できれば、こうした細やかな工夫もできるようになるわけです。
 もちろん保管場所が別れてしまう分のコストはどうしても必要になりますが、それでも昔と比較すればそのコストも桁違いに低くなっています。お見積りの際の参考にしていただけましたら幸いです。

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