物流用語:自動物流道路(オートフロー・ロード Autoflow Road)とは?
7月の閣僚会議で取り上げられたトピックの中に「自動物流道路」があります。世界でも実例の少ない画期的な取り組みについて、一部抜粋してお伝えします。
「自動物流道路」というワードをニュースで耳にされたことはありませんか?
スイスやイギリスでも検討されている輸送モードで、日本でも経済成長や低炭素社会に向けた政策の一つとして、2030年までに一部区間での運用を目指すとされています。
具体的にどのような形が想定されているかというと、現在発表されている情報では「独立して貨物を運搬可能」で「決まった規格の貨物を運ぶ」という形になりそうです。
政府検討会の資料では、高速道路の中央分離帯や路肩といった主要幹線道路の空きスペースを改造し「人が運ぶのではなく自動的に貨物が運搬される専用のレーン」を設ける形が提言されています。
つまり、現在進められている自動運転トラックや隊列走行、ダブル連結トラックの様に人の手が入る形とは別の物流インフラを作ろうとしている訳です。
乱暴な表現ですが、貨物を乗せたパレットを高速道路で自走させて、東京や大阪を繋ぐといったイメージです。
途方もない話に思えますが、既に自動物流道路に乗せられるパレットのサイズや、ICタグ、貨物を固定した上で積み上げ可能な高さなど、基本となる規格だけでなく、建設に必要な予算まで地上や地下で比較する形で言及されていますから、「やる」という意味では、かなり現実味を持った話ということになります。
災害対策や現地で必要なインフラ等の課題は山積みでしょう。しかし、カーボンニュートラルへの対応や、長距離輸送で課題を抱えてしまった日本においては新たな選択肢として注目が集まっています。
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